欧州:ルーマニアでも大量の硝酸アンモニウムが見つかる

著:大澤史來

Photo By Halen - Own work, CC BY-SA 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=519403



ルーマニア警察は安全基準を満たない不法な保管をされている8,500トンあまりの硝酸アンモニウムが全国の様々な地域にあることを発見した。

この化学物質は8月4日にレバノンのベイルートで起きた大規模爆発の原因となった物質と同じもので、この時の硝酸アンモニウムは2,750トン、今回ルーマニアで見つかった量はその3倍ということになる。

さらにルーマニア海事管理局によると黒海のコンスタンツァ港では、ベイルート大爆発の10倍に当たる26,000トンの硝酸アンモニウムが保管されていると先週報道関係者に向けて発表している。

この国は硝酸アンモニウムの主要輸入国の1つであり、農業で必要な化学肥料として他の化学物質と混ぜて使用している。今までに大規模な事件は起きてはいないものの、2014年にはブザウ県でトラックの荷台にあった物質に引火、爆発し、18人が死亡、13人が重軽傷を負った。

硝酸アンモニウムは農業用に肥料、農薬として使用するほか、非常に激しい発熱性もあることから爆薬の成分としても使用されている。

日本では危険化学物質として消防法などで厳しい規制が行われている。英国は北部で硝酸アンモニウムが保管されているが、しっかりと保管基準を守ればベイルートのような大惨事にはならないと英国衛生安全委員事務局は述べる。

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