Blockchain for Europe Annual Summit 2022
2022年度欧州のためのブロックチェーンサミット
著:大澤史來
このイベントでは、ハイブリッドでブリュッセルの会場とオンラインで10月25日から26日の間に開催中である。この分野の未来を形作るさまざまなEU機関、学術界、業界関係者の代表者が一堂が集まり、2日間のカンファレンスでは、MiCAとTFRが業界に与える影響、トークン化経済、デジタルユーロ、ステーブルコイン、DeFi、データとブロックチェーン、スマートコントラクトとAI、などのトピックが取り上げる。
ロンドン時間、25日朝8時よりオンラインで参加し、30分ごとにそれぞれのテーマで行われているディスカッションを傍聴する。ディスカッションはほぼ時間通りに行われ、とても参加しやすい形式となっていた。各専門家が様々な視点で、欧州、または英国の現状などを事細かに解説。特に興味深かったのは、多くのスピーカーが注目していたのはステーブルコインに関心を寄せていることであった。
またEUのブロックチェーン戦略は、EUはブロックチェーン技術のリーダーとして、ブロックチェーンのイノベーターとなり、重要なプラットフォーム、アプリケーション、企業の本拠地となることを望んでいることであり、以下のような「ゴールドスタンダート」を設けている。
環境の持続可能性:ブロックチェーン技術は、持続可能でエネルギー効率に優れたものでなければならない。
データ保護:ブロックチェーン技術は、欧州の強力なデータ保護およびプライバシー規制と互換性があり、可能であればそれをサポートするものでなければならない。
デジタル・アイデンティティ:ブロックチェーン技術は、欧州の進化するデジタル・アイデンティティの枠組みを尊重し、強化する必要がある。これには、eIDASなどの電子署名規制との互換性や、賢明で実用的な分散型かつ自己主権型のIDフレームワークをサポートすることが含まれる。
サイバーセキュリティ:ブロックチェーン技術は、高いレベルのサイバーセキュリティを提供することができるはずです。
相互運用性:ブロックチェーンは、ブロックチェーン自身と外部世界のレガシーシステムとの間で相互運用可能であるべきである。
それぞれのディスカッションテーマは以下の通り;
-MiCAが業界に与える影響
-AMLパッケージの業界への影響
-DAC8報告要件は、暗号課税に対する欧州のアプローチを標準化するか?
-Fireside chat I - ステーブルコイン:インターネット上のお金のための重要なインフ
-デジタルユーロ:実現するか?
-ユーロ建てのステーブルコインのロードマップ
-TradFiとDeFiの架け橋
-ファイアサイドチャットII:DeFi時代のコンプライアンス
-グローバルな業界コラボレーション:暗号の世界からの視点
-DeFiの可能性を引き出すために必要なルールとは?
-ファイアサイドチャット III: Web 3.0連合の現状
26日のスケジュール:
-NFTはどのようにしてトークン化された経済の約束を実現するのか
-モノのインターネットを実現するために自己主権型アイデンティティが必要な理由
-DAOが未来の経済にとって重要なビルディングブロックである理由
-Fireside Chat IV: デジタル環境資産による持続可能な経済開発と大規模な気候変動対策(日本でも人気のあるカルダノのファンデーションCEO、フレドリック・グレガード氏がスピーカーとして登壇)
-ブロックチェーン技術と持続可能性 - 運命か憂鬱か?
-現実世界での採用 - 欧州のブロックチェーンイニシアティブの概要
-社会的インパクト:金融包摂を現実のものとする
-炉辺談話V:オープンソースからオープンガバナンスへ
-スマートコントラクトとAI - コードを信頼するか、キルスイッチが必要か?
-データ&ブロックチェーン - 欧州の取り組みと業界への影響
もし最終日にオンラインで参加したい方はこちらから登録:
https://www.cognitoforms.com/QED4/BlockchainForEuropeSummit2022
イベントの公式サイト:
BLOCKCHAIN FOR EUROPE 欧州のためのブロックチェーン
ブロックチェーンを通じてイノベーション、インテグリティ、エンパワーメントを推進する企業のブリュッセルベースの会員組織。
政策立案者、学者、会員企業と協力し、ブロックチェーンを用いたイノベーションを支援・促進するための欧州規制の枠組みを構築している。
https://www.blockchain4europe.eu/
0コメント