BBCの調査で職員は「幸せではない」という結果
著者:大澤史來
https://www.bbc.co.uk/
BBCの2020年ー21年の年次報告書によると、6%に相当する1,200人以上の人員削減を行っていた。また、シニアリーダーの人数も5%以上削減し、著名キャスターなどの給料も10%減少。
BBCは、2億7,200万ポンドの年間経常経費を削減し(前年の1億9,900万ポンドから増加)、2017/18年からの累積削減額は今年度会計で8億9,000万ポンドになったと発表した。2021/22年には9億5000万ポンド以上の削減を計画。
NUJのナショナル・ブロードキャスティング・オーガナイザーであるポール・シーガート氏は次のように述べてる。
「BBCは明らかに多くのことを正しく行っており、男女間の賃金格差が縮小していることや、一部のトップキャスターの給料が下がっていることを聞くのは良いことです。しかし、最近のスタッフ調査によると、BBCは幸せな職場とは程遠いようです。
スタッフは、採用が公正で透明性があるとは思えない、自分のキャリアが進展しそうだとは思えないと言っています。」
「従業員を6%削減しても制作量は減らないということは、同じ量の仕事をするスタッフの数が減ったということです。スタッフは働きすぎで、燃え尽き症候群になっています。 多くのジャーナリストは、自分たちが限界に追い込まれていると言っています。」
「パンデミックの間、ひたすら働いてきたスタッフの多くは、この12ヶ月間の給与凍結で報われましたが、当然のことながら不満を抱いています。」
パンデミック中はBBCを見る視聴者の数も過去最高に増え、娯楽を始め、コロナウイルスに関するニュースなどイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの各地域で伸びている。特にBBC Oneはイギリスで最も視聴されている番組である。
昨年4月以降に獲得した130以上の賞を受賞している。
Baftas 48個中31個。
23の放送賞のうち16の賞を受賞し、中でもBBC 2は「最優秀番組賞」を受賞。
Audio & Radio Industry Awardsでは、最優秀ニュース報道、最優秀音楽朝食番組、最優秀ローカル局など、25部門中16部門で金賞を受賞。
多くの良い番組を作り上げているのはスタッフの一人一人の努力であり、チームワークである。他局よりも良い番組を作りたいというモチベーションを高められる職場作り、維持をトップは考慮すべきではないだろうか。
National Union of Journalists ホームページより
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